深谷市の住宅で共同生活を行いながら、
Minecraftでまちのシンボルとなる建物や街並みを再現することで
新たな地域資源の魅力を発掘します。

本プロジェクトは、慶應義塾大学と東京大学の教員・研究員による共同研究プロジェクトとして、オンラインものづくりゲームのMinecraft(マインクラフト)を共通の趣味とする若者に共同生活の場を提供し、地域と連携した新しい制作拠点開発を行っています。
埼玉県深谷市の協力と、市内外の高校生・大学生ユーザーの参加を得て、同市の住宅で合宿を行いながらマイクラで市のシンボルである「深谷駅」や付近の街並みを再現し、バーチャルとリアルを結んだ新たな地域資源の魅力を発掘していきます。

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全世界で1億5000万本以上を売り上げる人気ゲームMinecraft(マインクラフト)。仮想空間でブロックを採掘したり積み上げたりしながら、ユーザーが自分の目的を決めて遊んでいくサンドボックス型のものづくりゲームです。なかでも、精巧につくられた建物や大規模な都市、その世界を利用したコンテンツは、多くのユーザーやファンの間で楽しまれています。
オンラインでいつでも、どこでも、誰とでもつながって自由に遊ぶことができるのがマイクラの魅力ですが、本プロジェクトでは、以下のような関心のある若者に、リアルな地域とのつながりと、創造的な活動や仲間づくりの場を提供します。

  • マイクラが好き、地域に関わる創作・表現・社会的活動(領域自由)に関心がある
  • 既存の学びや仕事のスタイルにとらわれず、得意なことを活かして社会の中で力を発揮する
  • バーチャルとリアル、それぞれの環境やコミュニケーションの利点を活かし、ゆるやかなつながりを持つ
  • 得意なことがきっかけで縁ができたまちに関わってみる、関心の異なる人々と協働する

深谷市でただ共同生活を行いマインクラフトで制作をするだけでなく、同市の協力のもと「深谷駅」などの建物や地域に関する資料・情報の提供を受けるなどさまざまな連携を行いながら、バーチャルとリアルが融合した新しい地域資源研究を行います。
その先には、地域の建築ストックを教育的に活用し、バーチャルとリアルの両方の利点を取り入れ、まちと若者のゆるやかな関係を構築するまちづくりを提案します。

スケジュール

2018年4月には、深谷市定例会見でプロジェクトの発表を行いました。
5月からサポーターや参加希望ユーザーを募集し、夏合宿、冬合宿、春合宿の年3回、各回1週間弱の共同生活を行いながら制作を進めています。

2018年度スケジュール

  • 8月4日(土)〜9日(木)
    夏合宿

  • 12月25日(火)〜29日(土)
    冬合宿

  • 3月22日(金)〜26日(火)
    春合宿

空き家を活用した共同生活

プロジェクトに参加するユーザーが思う存分マインクラフトをプレイできる環境を、深谷市内に用意しました。参加者は同市の空き家を活用した共同生活住宅を無料で利用することができ、滞在期間の家賃や光熱費もかかりません。住宅は二階建て136㎡の4LDK、庭付き。インターネット環境も整っています。

滞在期間中はスタッフが交代で常駐し、トラブルが起きないように環境の確認・整備を十分に行います。スタッフは共同生活に必要なルールづくり、相談の対応、緊急時の対応など、参加者とコミュニケーションを取りつつ活動をサポートします。

共同生活にはマイクラで制作をする参加者もいれば、制作の場の記録・発信や、深谷市と協力した情報収集・フィールドワークを実施し、プロジェクトと地域の接点をつくる参加者もいます。各々の役割を尊重し、掃除、炊事、洗濯、ゴミ出し等は共同で行う、ミーティングやイベントの時間を設けるなど、参加者間の交流を大切にしています。

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深谷市とプロジェクトの出会い

深谷市は、平成18年に旧深谷市、旧岡部町、旧川本町、旧花園町がひとつになり誕生した、埼玉県北西部にある人口約14万人のまちです。利根川と荒川の流れが形成した平野に豊かな農業風景を広げながら、都心から70キロメートル圏内という立地と交通の便の良さを持ち合わせています。

今回は深谷市の高等教育機関との連携の一環として、市から「深谷駅」などの建物に関する資料や共同生活に利用する住宅などの情報提供を受け、地域とマイクラが連携した新しい制作拠点を開発するプロジェクトが実現しました。

レンガのまち深谷

また深谷市は、日本近代経済の父といわれる渋沢栄一の生誕地でもあります。明治20年に渋沢らが設立し、同市に工場のあった日本煉瓦製造株式会社では、東京駅をはじめ近代を代表する多くの建造物に用いられた煉瓦が製造されました。この功績を顕彰し、同市では「レンガのまち深谷」にふさわしいまちづくりを推進しています。

煉瓦はマイクラでもよく使われるブロック素材。まちの誇りである煉瓦製造を記念した「深谷駅」のシンボリックな姿は、プロジェクトに参加するユーザーの制作意欲をかき立てました。滞在期間中には、参加者が駅舎を何度も見に行き参考資料の写真を撮っていました。

しかし、地域で生活する多くの人々にとってマインクラフトは馴染みのないものです。また、プロジェクトに参加するユーザーも、はじめは市外からやって来た深谷に縁のない若者ばかり。本プロジェクトはこうした地域とマイクラの接点をつくり、その社会的・教育的意義を発信します。

地域の方々とのつながり

2018年8月の夏合宿では、深谷市協働推進課の職員の方や地域の方を共同生活住宅にお招きし、プロジェクトの成果をどのように地域に還元できるかを話し合うワークショップを行いました。ワークショップやその後の話し合いでは、地元の小中学生や高校生との交流、ドローンを利用した深谷駅の空撮資料の撮影などの案が出されました。

その後、2018年11月には、深谷ドローンスクール(株式会社深谷自動車教習所)と深谷市協働推進課、JR、その他多くの方のご協力により、ドローンを利用した深谷駅の空撮が実現しました。マイクラで深谷駅を制作するための参考資料の撮影、マイクラで再現した深谷駅と実際の深谷駅を対比させるための映像の撮影を目的に、深谷ドローンスクールの操縦者の方と実際の空撮映像を確認しながら撮影していただきました。

2018年12月の冬合宿には、深谷商業高校からプロジェクトに関心をもった地元の高校生が参加しました。また、深谷商店街若女将のご協力により、煉瓦建物が点在する中山道のフィールドワークを行い、商店街の各々のお店では温かく迎えていただきました。建物や地域のエピソードを伺い、参加者の制作意欲が高まっています。

メンバー

夏合宿

冬合宿

春合宿

浅見圭祐  穴水宏明  石橋尭之  市川佳吾  海山裕太  大池倫正  鹿島秀仁  かねごん  熊田千怜  鈴木大智  諏訪友紀  高野来夏  高原柚  西島健斗  春雨  満足風人  Mildrath  村上航太  村松龍  山本達也  yamiuzuki  横山由佳  米倉春采  (あいうえお順)

  • 若新雄純

    慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。専門はコミュニケーション論。全員がニートの「NEET株式会社」会長や女子高生がまちづくりを担う「鯖江市役所JK課」のプロデューサーなども務める。

  • 田口純子

    東京大学大学院情報学環助教。専門は建築・都市環境教育。ネットやゲーム、バーチャルな環境と、リアルなまちづくりや歴史的建造物の保全を結び、若者の新しい学びや仕事をつくりだす実践的研究に取り組む。

  • 林憲吾

    東京大学生産技術研究所講師。専門は都市史・建築史。アジア各地で近代建築の研究や保全に取り組む。深谷市内の建物の魅力発見をサポート。

  • 深谷市協働推進課

    レンガのまち深谷を代表する「深谷駅」などの建物や地域に関する資料・情報を提供し、プロジェクト参加者の深谷市での生活や活動をサポート。

    深谷市協働推進課のコメント

    深谷駅がマインクラフトで再現されていく様子を見て、その精密さに驚いてばかりです。 このプロジェクトを通して、参加者の皆さんが深谷市のことを知り、好きになっていただけたらうれしいです。 バーチャルとリアルが融合した新しい地域資源研究の成果を楽しみにしています。

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本プロジェクトは、セコム科学技術振興財団挑戦的研究助成およびJSPS科研費JP17K18613の交付を受けて行っています。

本プロジェクトは、まちに若者の新しい活動拠点をつくり、地域の建物や街並みなどの魅力を発掘・再評価することを目指した地域資源研究プロジェクトであり、
市の宣伝・広報を目的としたものではありません。また、そのための市の予算・計画等もございません。